
今回は在京大手私鉄7社が保有している営業車両の、現時点における省エネルギー化の状況について考えてみましょう。
※今回の記事の画像のうち、京成車両以外はすべて「日本の旅・鉄道見聞録」様より拝借しております。
★京急電鉄
全車回生ブレーキ化済。
そのうち800形、1500形の一部、2000形を除く車両はVVVFとなっています。
★東急電鉄
全車回生ブレーキ化済。
そのうち8500形、8590形を除く車両はすべてVVVFとなっています。
★小田急電鉄
特急専用車7000形を除き全車回生ブレーキ化済。
非回生車は特急車1本のみなので、ほぼ全車の省エネルギー化を完了したとみていいでしょう。
また、7000形を除く特急車すべてと、8000形6連2本を除く通勤車のすべてはVVVF車となっており、VVVF化率もきわめて高くなっています。


★京王電鉄
全車回生ブレーキ化済。
2012年9月にVVVF化率100%も達成しました。
★西武鉄道
非回生抵抗制御車両3形式残存
特急専用車の10000系をはじめ、新101系(301系含)、4000系が抵抗制御車両として残っています。
しかしそれらは全車両数からすればごくわずかであり、あとはVVVFあるいは界磁チョッパなので、回生ブレーキ率は高いと言えるでしょう。






★東武鉄道
非回生抵抗制御車両多形式残存
全車両数が多い東武では、300系・350系、1800系、6050系(634型含)、8000系・800系・850系が現在も抵抗制御車両として活躍中です。
また、回生ブレーキ付車両の制御方式は、VVVF、AFEチョッパ、界磁チョッパ、界磁添加励磁制御と多岐に渡っています。








★京成電鉄
非回生抵抗制御車両2形式残存
3300形4連2本と、3500形更新車4連14本および未更新車4連4本が抵抗制御車両として残ります。
全車両数が少ないわりにはいまだ抵抗制御車が多い印象で、少なくとも3500形更新車は今後もしばらく廃車しそうにないため、京成車両が全車回生ブレーキ化を達成するのはまだまだ先のことになりそうです。






ここでわかるのは、JR中央線を境にして、西側の大手私鉄はほぼ全車の回生ブレーキ化を達成し、東側の大手私鉄には現在でも非回生抵抗制御車両が残っているということで、その状況を考えると省エネ車両の導入率でも西高東低と言えるかもしれません。
果たして西武、東武、京成の中で一番早く回生ブレーキ化率100%を達成するのはどの私鉄になるのでしょうか。。。