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2019年11月16日

京急踏切事故の対応発表





本年9月5日に発生した京急神奈川新町第1踏切における衝突事故についてですが、管理人が10月末に下り快特に乗車して事故現場を通りかかったところ、その時点でもまだ速度をかなり落として走行しているような状況でした。
事故の原因が明らかになり対策がとられるまでは、そういった状況が続くことになるのかもしれません。

ところで、当ブログ9月7日にこの事故に関して取り上げた記事で、踏切障害物検知装置が作動した際に点滅する踏切非常警報灯(特殊信号発光機)について、事故現場の踏切からもっとも離れた340m地点にあるその特発の設置位置に問題があり、120qの速度で完全に停止できるとされている600m手前からはとても目視できるものではないと述べました。(当ブログ過去記事
にもかかわらず京急では事故直後から600m手前の位置から目視できると説明するばかりの状態が続いてきたのですが、驚いたことに今月12日あたりになって確認できないことがわかったと、事故直後からの説明が一転したのです。
事故が起きてからそんなことが判明するというのもおかしな話で、これまでいかに特発の視認性についてなおざりにされてきたかがわかろうというものでしょう。
あるいは快特の最高速度がまだ105qだった頃から特発の設置位置が変更されていないらしく、その事実にも驚かされましたが、105qならばまだしも120q化されたことで視認性に問題が生じるようになったのかもしれません。
また、左カーブの左側にあるものが見えにくいというのは素人でもわかることであり、特発が右側に設置されてさえいれば運転手がもっと手前から目視のうえ速度を落とすことができて、トラックとの衝突を免れていたことも十分に考えられます。
特発の移設などそれほど手間や費用がかかるものではなさそうなだけに、120q化された時点で右側に移設するべきではなかったのかと思えてなりません。

あとその運転手といえば「通常のブレーキの後に非常ブレーキをかけた」と説明しているようですが、仮にいきなり非常ブレーキをかけたとしても、特発を600m手前の位置から目視できないとなれば、衝突時の速度はもっと抑えられたとはいえ、やはり衝突は避けられなかったことでしょう。
京急では踏切遮断時の無理やりな横断などにより特発が発光するのは日常茶飯事のようで、踏切障害物検知装置とATSを連動させていないのは、障害を検知する度に列車が停止することでダイヤが乱れるのを避けるためでもあるらしく、それはそれで一理あるとも思えます。
従ってこの事故車両の運転手も発光を目視した直後は「どうせまた歩行者による横断だろう」と考えて常用ブレーキをかけ、カーブを終えて踏切を塞いでいるトラックを認めた時点でようやく非常に入れたといったところではないでしょうか。
京急に限らずどの鉄道会社でも非常ブレーキはよほどのことがない限りかけてはいけないことになっていると思われるので、トラックが目に入ってから非常に入れたのも仕方のないことだといえ、個人的には運転手を責める気にはなれないというものです。

管理人としては、むしろ神奈川新町駅で事故列車を退避していたはずの普通列車の運転手が、事故が起きるまでに何をしていたのかが不思議でなりません。
退避列車の乗務員は、基本的に通過線側の安全を確認しなければならない立場にあると思うのですが、目の前の踏切で大きなトラックが立ち往生しているのを見ていたはずなのに、なぜすぐさま近くにいる列車を停車させる防護無線を発報しなかったのでしょうか。
発報したにもかかわらず間に合わなかったというのであれば仕方ないものの、そのあたりの公式発表や報道等が何もないだけに気になるところです。

なお、その後京急から今回の事故による安全対策が発表されました。
事故現場の手前340m地点よりもさらに手前に特発を増設するほか、他の踏切でも同様の増設を検討するそうです。
また、特発の発光を運転士が確認した場合、これまでは「すみやかに停止」としていた運用基準を「直ちに非常ブレーキをかける」と厳格化されたようで、そのことからしてもやはり非常ブレーキはなるべくかけてはいけない決まりになっていたことがわかろうというものでしょう。
ただ、特発が発光される度に非常ブレーキが頻繁にかかるようになると、ダイヤ乱れの発生や乗り心地の悪化、さらに減速力の高い京急の車両だと乗客によっては転倒なども心配されるところですが・・・
以上の対策にとどまっていることから、やはり京急ではどうしても踏切障害物検知装置をATSと連動させる気は今後もしばらくはなく、あくまでも運転士の目視確認に任せる方針のようです。

あと事故が起きた踏切からもっとも手前にある340m地点の特発を確認できる位置については、踏切から600m手前だったのを570m手前と訂正しましたが、今度は時速120qの速度で非常ブレーキをかけてから止まるまでの距離が520mと発表され、距離が縮まったにもかかわらず引き続き安全性に問題はなかったという見解であることもわかりました。
しかし本当にそんな距離で停止できるのかどうか疑問であると同時に、120qという速度では1秒でもかなり進むだけに、運転手に少しの迷いが生じたり、積雪や雨天時だったりすると明らかに520m以内で停止するのは無理というものでしょう。

というわけで京急の対応や説明にはまだまだ納得できない点がありますが、個人的に昔から好きな私鉄のひとつで、よく乗りにも行くだけに、最大の原因はやはり立ち往生したトラックだとはいえ、もう2度と今回のような事故を繰り返してほしくないものです。
posted by SS at 00:00 | Comment(0) | 京急電鉄関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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