
管理人は東京杉並区方南町に親戚がいるため、幼い頃から利用しているのですが、東京メトロ丸ノ内線の方南町支線は、都内にある地下鉄であるにもかかわらずローカル色豊かな路線であるといえます。
本線の中野坂上から分岐し、中野新橋、中野富士見町を経て方南町に至る短い路線で、とくに終点の方南町駅は自動改札や可動式ホーム柵が設置され近代化されたとはいえ、現在でも地上に出るのにエスカレーターやエレベーターがありません。
ホームの雰囲気も50年以上前の開業時のままといった趣で、非冷房時代の営団車両でよく見られたようなファンデリアが天井に設置されていたりと、まるで昭和時代にタイムスリップしたような気分に浸ることのできる空間となっています。
ところで、この方南町支線では方南町駅のみが6両編成の停車に対応していないため、基本的には3両編成の分岐線専用車両により中野坂上と方南町の間で折り返し運転されていますが、朝夕には中野検車区の最寄り駅である中野富士見町駅始発・終着の6両編成による本線直通列車が運行されているんだそうです。
しかし、近い将来方南町駅のホームを延伸し、6両編成が停車できるようにして、なおかつ現在新宿止まりとなっている列車を方南町まで延長運転し、終日に渡り方南町支線と本線の直通列車が運行されるとのことで、それが実現すると新宿や東京方面へ乗換無しで行けて便利になることでしょう。
また、同時に方南町駅もようやくエスカレーターやエレベーターの設置といったバリアフリー化工事が行われることになっています。
それらにより、方南町支線のローカル色が若干薄まってしまうことも考えられるところですが・・・
そのほか2018年度から2022年度にかけては、現行の丸ノ内線車両02系をすべて新型車両に置き換えることも発表されており、数年後の丸ノ内線は大きく変わることになりそうです。
なお、変わることとは無関係な話となりますが、東京メトロではアルゼンチンの首都、ブエノスアイレスの地下鉄で活躍していたかつての丸ノ内線500形4両を、昨年7月に買い戻しました。
東京メトロが昔の車両を里帰りさせた例としては、すでに長野電鉄で活躍していた元営団日比谷線3000系2両がありますが、海外に譲渡されていた車両の里帰りは今回が初めてのケースとなります。
また、丸ノ内線の旧型車両は保存例が結構あるものの、それらがすべて静態保存であるのに対し、今回の4両は動かすことを目的として買い戻したこともわかりました。
運転保安装置などの関係で、さすがに本線上を走らせるのは難しいらしく、中野検車区内などでの走行に限られてしまうようですが、このようにかつての名車をできる限り保存しようと努力する東京メトロの姿勢にはとても好感が持てるというものです。
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