
静岡県で新静岡と新清水を結んでいる静岡鉄道では、これまで1973年(昭和48年)に登場した1000形という車両が活躍してきました。
ほとんど東急7200系と同じ内容ではあるものの、オールステンレスの車体に空気バネ台車、電気指令式ブレーキとワンハンドルマスコンの組み合わせなど、当時の地方鉄道の車両レベルからするとかなり先進的だったと言えるでしょう。
そして今年の3月にはA3000形という、きわめて斬新な車両が登場しました。
JR東日本E235系と同じSustinaと呼ばれる新開発のステンレス車体、案内表示機や灯具類へのLEDの採用、前方監視用のドライブレコーダーや車内への防犯カメラの設置、全国初となる二段吊革などなど、ありとあらゆる最新の装備が取り入れられ、その内容は大手私鉄の車両でさえ顔負けと言えるかもしれません。
しかし、そんな先進的すぎる車両内外により、VVVFの磁励音もさぞや新しいタイプの音を発するのかと思いきや、京成3000形とほぼ同じ聞き慣れたものでした。
制御機器が東洋IGBTということで納得しましたが・・・
また、今ではボルスタレスの台車が当たり前となっている中、このA3000形ではしっかりとボルスタアンカーの付いた台車となっていることも京成3000形と同じだと言えます。
静岡鉄道の路線はわりと急曲線が多そうなので、あえてボルスタアンカー付の台車を採用したのでしょうか。
その点も斬新な車体に対して若干の古さを感じさせられますが、もっとも管理人個人としてはボルスタレス台車があまり好きではないので、つい最近登場した新車でボルスタアンカー付の台車が採用されたことは歓迎すべきことだと考えています。
このA3000形が今後順次増備されていき、1000形は2024年までに全編成が引退することになっています。
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