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2015年10月23日

京成赤電回顧3200形中編





今回は京成赤電3200形の更新、および冷房改造について振り返ってみましょう。

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3200形の更新工事は1985年(昭和60年)7月から1989年(平成元年)6月にかけて施工され、3150形と同じく、全車が更新と同時に冷房化も行われました。

更新・冷改工事は製造の古い8M車3201〜3220の20両から行われ、前面はイラスト1のように3150形更新車と同様、3600形に似たイメージとされましたが、3150形の前面種別表示が内臓タイプの板方式だったのに対し、3200形では3600形と同じく電動幕とされています。

ただ、一番最初に更新されたイラスト1の3213-3216については、貫通扉の窓と種別表示器が3600形並みに高いタイプのものとされましたが、バランスが悪いこともあり、次に更新された3201-3204からはイラスト2のようなその後の標準となる貫通扉とされ、3213-3216の貫通扉も間もなく標準タイプに交換されたので、もし初期の3213あるいは3216の前面の記録が残っているとしたら、それはかなりレアだと言えるでしょう。

そのほか、8M車は更新後も4両編成のままでしたが、ユニット間の連結器交換と貫通路幅の変更により2両分割が可能となり、自由に編成が組めるようになったことも3150形の更新車と同様です。

また、車内の化粧板も3150形更新車と同じく、更新前の3500形3517以降や3600形と同色である黄色系統のものに張り替えられましたが、8M車については側扉がアルミ製とされ、なおかつ内側が化粧板と同色に塗装されていたため、内装では更新前以上に6M車との識別が容易となりました。

この側扉窓の支持方式については更新前の黒色Hゴムから、3150形更新車や3300形2次車以降と同じタイプの金具押さえ方式に変更されています。

なお、これは一部を除く赤電全形式の冷改車に言えることですが、冷房装置の設置にともない補助電源装置(MG)も大容量化され、3500形や東武8000系冷房車と同じ音を発するようになりました。

1986年(昭和61年)7月からは6M車3221-3280の更新・冷改工事が開始されましたが、こちらは両数がちょうど60両ということで、6両編成10本とされることになりました。

6両編成といっても完全な固定ではなく、2両ユニットと4両ユニットを組み合わせたもので、4両ユニットの片側となる合計10両(3221・3228・3229・3236・3237・3244・3245・3252・3253・3260)の乗務員室が撤去されています。

また、4両ユニット側のうち乗務員室を残したM2車隣のM1´車にパンタグラフが2基搭載されたのに対し、乗務員室を撤去したM2´車隣のM1´車のパンタグラフは取り除かれました。

これにともない、4両ユニットと組み合される2両ユニット連結面側の貫通路幅変更と連結器交換が行われています。

そのほか、2両ユニット側のM2車の補助電源装置は8M車と同じくMGのまま大容量化されましたが、4両ユニット側は4両分の補助電源をまとめて給電することになったため、さらに大容量のものが必要となり、すでに3600形で導入実績があった静止型インバータ(SIV)が乗務員室を残したM2車に搭載されました。

乗務員室を撤去したM2´車のMGは取り除かれています。

従ってこの更新後の3200形6M車では、ひとつの編成で3500形と同じMG音と、3600形と同じSIV音を同時に聞くことができる車両となりました。

ちなみにSIVが発する音というのは、まるでシンセサイザーで合成したかのような、MGの音よりも明らかに進化したと思えるタイプのものとなっています。

そのほか、6M車の更新では側扉がステンレス製で無塗装のものとされたことが8M車との内装における大きな違いでした。

また、細かい点では3268に電子警笛が試験的に取り付けられたり、6M試作車である3221と3224の先頭台車上の床に切られてあった点検蓋が撤去されたりしています。

1988年(昭和63年)5月に更新された片開き扉を持つ元特急車の3291-3294は、VVVFインバータ制御の試験車として登場しました。

主要機器類は中間車に集約され、GTO素子のVVVFインバータ制御装置を3292・3293に各1台搭載のうえ、ひとつの制御装置で直流主電動機から交換された三相交流かご型誘導電動機4台をコントロールする1C4M制御とされ、これはクハ化された先頭車の存在とともに赤電では唯一のものでした。

さらに制動装置も回生ブレーキ化されましたが、電気指令式(MBS系)ではない回生ブレーキ付の制動装置(HSC-R)については京成で唯一のものだったと思います。

また、通勤型車両で片開き扉を持つVVVF車という点は全国的にみてもきわめてめずらしいものだったと言えることでしょう。

そのほか、3292にパンタグラフ2基を集約搭載し、3293のパンタグラフは撤去されました。

補助電源装置は両開き扉の6M車4両側ユニットと同じく4両すべての給電を行うため、3291にSIVが搭載されましたが、予備用として3294には更新前のMGがそのまま残されています。

側扉は片開きのまま、3150形と同じステンレスで窓の支持が金具押さえ方式のものに交換されました。

外観上ではイラスト3のように前照灯と尾灯が角型一体でケーシング化されたものとされ、京成初の角型ライトの採用となったと同時に、これはVVVF試験車のシンボルだったとも言えるでしょう。

なお、この3291-3294は新造当初から2両分割が可能な4両編成でしたが、更新により完全なる4両固定編成とされたため、2両分割が不可能となっています。

翌1989年の4月以降に更新された同じく元特急車の3295-3298については、8M車とほぼ同じ内容の工事が行われましたが、側扉はやはり片開きのままで、3291-3294と同じステンレス製のものに交換されました。

ちなみに3200形の更新からは側窓が外バメ式のユニット窓に変更され、3290番台の片開き扉車でもそれは同様でしたが、そのユニット窓が片開き扉車では戸袋窓とのサイズ差の関係でバランスを欠き、近代的ではありながらも更新前より若干不格好になってしまったという印象を受けたものです。

同時にそれは3150形までの片開き扉車との側面における識別が、更新でより容易になったと言えるのではないかと思います。
posted by SS at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 京成赤電回顧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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