
近年の都市部の鉄道では走行中にレールの継ぎ目を通ったときに生じる音、すなわちジョイント音が、ロングレール化の推進により耳にすることがすっかり少なくなってしまいました。
ところで、そのジョイントは下部の図のようにレールの左右同じ位置に配置されているのが基本で、それを「相対式継目」と言います。
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その一方で、曲線区間において左右交互にずれてジョイントが配置されている場合があり、それを「相互式継目」と呼ぶんだそうです。
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なんでも半径400m以下の曲線には相互式を設けることができるという決まりがあるようで、その相互式のおもなメリットは、曲線では当然のことながら内側と外側のレールの長さにどうしても若干の誤差が生じるため、相対式だと内側に使うすべてのレールを切断加工しなければならないのに対し、相互式は定尺レールをそのまま使うことが出来て、曲線の両端に使うレールのみの長さを調節するだけで済むこととされています。
この相互式を設けているのは地方私鉄にわりと多いみたいですが、音鉄でもある管理人は、新京成に乗った際曲線に入るといきなりジョイント音が頻繁になることが昔から気になっていました。
しかし、新京成と同じく曲線の多い親会社の京成では相互式を設けている区間は確認できません。
ただ、京急や京王では相互式のジョイント音がする曲線区間があるだけに、現在の大手私鉄でも残っている例がまだあるものと思われます。
京急、京王(井の頭線を除く)ともに狭軌ではないことや、路面電車からスタートしたことと何か関係があるのでしょうか。
関東大手私鉄ではその2社と同じく狭軌ではなく、発祥もよく似ている京成が相対式ばかりなのはちょっと意外なところですが・・・
今回が今年最後の記事になります。
今年1年、当鉄道ブログをご覧いただきありがとうございました。
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