
8000形の機器改造を進めてきた新京成電鉄が、本年2月8日にVVVFインバータ制御車両化100%を達成しました。(公式)
8000形もともと6両編成9本、合計54両が製造されましたが、初期の抵抗制御車だった8502・8504編成、および界磁チョッパ制御車の8508編成を昨年までに淘汰し、さらに今年に入って最後まで残っていた界磁チョッパの8516編成を廃車したことで達成に至ったものです。
すでにVVVF化100%を達成している京王電鉄に先を越されはしたものの、関東で古くからある鉄道会社の中で100%を達成したのはその京王電鉄に続き2例目となり、一応はVVVF先進鉄道としての面目躍如といったところでしょうか。
昭和60年代には吊り掛け駆動から普通の抵抗制御、界磁チョッパ制御、VVVFといった車両が入り乱れて走り、平成に入ってもまだなお吊り掛け車を保有する鉄道だったことを考えると、本当に隔世の感があるというものです。
ただ、同じVVVFでも8000形、8800形、8900形、N800形の駆動音はまったく異なるので、複数の音が楽しめるとはいえ、当方は抵抗制御や界磁チョッパ制御の音も好きなので、趣味的には親会社の京成のようにいろいろな制御装置の車両が揃っている鉄道のほうが理想的といえるかもしれません。
ちなみに消滅してしまった新京成8000形の界磁チョッパ車は、他の私鉄、たとえば京成3400・3600形のようないかにも界磁チョッパ!という音がほとんどせず、本当に静かな制御音が特徴的であり、むしろVVVF化された現在のほうが騒音が大きくなっていることが考えられます。
新京成8000形界磁チョッパ車走行音
新京成8000形VVVF車走行音
また、チョッパと金属バネ台車の組み合わせというのもきわめてめずらしかったのではないかと思いますが、それが台車は金属バネのままVVVF化されたことで、おそらくは試作車などを除けば全国的に見ても唯一の組み合わせになったと言えることでしょう。
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