
昔の地下鉄はどの路線もほとんどが同じような状況だったとは思いますが、都営浅草線もかつては都営・京成・京急すべての車両が抵抗制御車によるオール電動車で、抵抗器を満載して走っていただけに、夏場のトンネル内の温度はかなり上昇していたことが考えられます。
そんな中、車両の冷房装置もかなりの熱を発するだけに、昭和50年代前半まで京成通勤車両で唯一の冷房車だった3500形では、「地下鉄線内ではトンネル内の温度上昇を防ぐため冷房を切るので窓開けにご協力を」といった内容が書かれたシールが車内の窓上に貼られていたことが思い出されます。
とはいえ都営の乗務員によっては冷房を入れっ放しにするケースが多かったことも確かです。当時まだ子供だった管理人がその掲示に従い冷房が入っていることに気づかず窓を開けていたところ、降りる際に席を立った直後、近くに乗っていたオッサンが怒ったようにして窓を閉めたなんてこともありました。
現在でもまだわずかに抵抗制御車が残るものの、大半が抵抗器のないインバータ車となり、駅の冷房化も進んだ今とはまったく隔世の感があるというものです。
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